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★ 頭が変われば語尾まで変わってしまう 一般的な用語の使い方でいくと、「わたし」は標準で、「わたくし」は改まった場合の用語とされています。 これでいくと、女性のふだんづかいは「わたしは」「〜ます」「〜です」となります。 これに対し「わたくしは」は改まった形ですから「ございます」「あります」「いたします」を使わなければなりません。反対にいえば「わたくし」という表現さえ使えば、ワンランク上の言葉にならざるを得ません。 これは男でも同じことです。 もしあなたの彼が「おれ」しか使わなかったらどうでしょう。「おれ(俺)」は同輩かそれ以下の者に対してしか、使えません。社長の前で「おれ」といったら、たちまちクビでしょう。 つまり「おれ」しかいわない男、いえない男は、自分より上位の人とつき合えませんから、社会で一人前とみなされません。知性も教養もない、と判断されてしまうのです。 では「ぼく(僕)」はどうでしょう。下僕という、人に使われる立場から、現代ではへりくだったとき、書生っぽさを出したいときに使う表現ですから、好感をもたれます。 この「おれ」「ぼく」も、語尾が決まってしまいます。 「おれは」「〜だよ」「〜じゃないよ」となるのに対し、「ぼくは」「〜です」「〜ではありません」と、下品と上品に分かれてしまいます。 大人の男の場合は、一般的には「わたし」がふつうで、目上の人に対しては「わたくし」を使いますが、「ぼく」でもかまわないことがわかったでしょう。 ★ T・P・Oに合わせた使い分け 男も女も、いつもいつも同じクラスやレベルの人とつき合うわけではありません。そこで使い分けが必要になります。 あなたも合コンに行って、「わたくし」といったのでは、総スカンを食らってしまいます。反対に、お茶やお花の席で「わたし」や「あたし」としゃべったのでは、出席者の眉をひそめさせることになりかねません。 そこでTPO(時、場所、状況)に合った使い分けのできる女性が、とても好ましく思われるのです。 ですから、あなたも「わたくし」と使わなければならないような席に、できるだけ出て、積極的に話しかけてみましょう。 |
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