|
★ 上品さを演出してくれる帽子のいろいろ 帽子をかぶるだけで、見た目の品は驚くほどハネ上がります。 もともと帽子は、平安時代の貴族が烏帽子からつながっており、上流階級の大人の男が用いたものです。西欧では古代ギリシャ・ローマ時代に始まって、王族および僧侶が最初に用いたと伝えられています。 これで分かるように、階級を示すのに使われたもので、単なる日除け雨除け、装飾用ではなかったのです。もちろんいまでは、ベレー帽や前つばのあるゴルフ帽として広まったキャスケットなど、誰でも気軽にかぶれる帽子が、たくさん出ています。 それらをかぶってもかまいませんが、一段と上品さを出すつもりならば、額と頭部を覆うボンネットはどうでしょうか? 十代から二十代にかけて、このボンネットをかぶったなら、それこそどこのお嬢さまか、と振り返られるかもしれません。 シニヨンなどは、帽子というより、まげ飾りというほうが正しいかもしれませんが、かわいいフォーマルな装いとして用いれば、間違いなく人目を引くでしょう。 キャプリンはブリム(つば)の広い帽子の総称ですが、現在、世界の王室や皇室で冠婚の際、用いられるほど、フォーマルなものです。 装飾用としては華やかなものですが、日本所には、なかなか使いにくいでしょう。かつてダイアナ王妃はこのキャプリンを多用していましたが、あの華やかな顔立ちだから似合った、ともいえます。一説には、人ごみの多い日本では、つば広帽はむずかしい、と唱えるファッション研究家もいるようです。 また背の低い女性も似合わないでしょうから、むしろクロッシェがいいと思います。このクロッシェとは、鐘という意味で、クラウン(帽子のてっぺん)が深い帽子を指します。 新婚旅行にこのクロッシェは大人気です。ひとつには、忙しい朝に髪をくるくる巻いて、クロッシェの中に隠せるからですが、つばの幅が狭く、クラウンが深いために、背が高く見えるというメリットもあるからです。 ★ 一瞬であなたの魅力が高まる魔法 近ごろは、ロングヘアを風になびかせるスタイルが、大胆、積極、快活さを表現できるというので、帽子はあまり使われません。 しかしこのヘアスタイルだけで、上品さを打ち出すのは、ほとんど困難です。なぜなら、顔立ちが目立ってしまうからです。 ましてサングラスを使ったり、怪しげな職業に見えてしまうでしょう。 その点、夏のプールサイドで帽子を深めにかぶり、サングラスをかけていると、それこそ男たちに注目を浴びるほどで、魅力が一段と高まるものです。 ここに帽子の魅力、魔力があるのです。帽子はその種類によって、人を変えます。思いきって帽子の力を借りて、上品さを演出してみましょう。 |
|
||||
Copyright (C)2016. 大人の女性の品格は、気品・気づかい・マナーでつくられる All rights reserved. |