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★ どんな美人でも悪筆では台なし いまはパソコン全盛です。年賀状にしても、きれいなパソコンの文字で送ることができるようになりました。 ふつうの生活をしていく上では、これでなんの問題もありませんが、一段上の生活を目指すには、これは不十分です。 というのは、二十代から三十代、四十代と年齢が上がっていくにつれて、生活の中に「毛筆」による署名の機会が増えていくからです。これだけは避けようがありません。 まず冠婚葬祭への出席がふえていきます。 きちんとした結婚式になると、芳名簿に毛筆が用意されています。もちろんサインペンが副次的に用意されていますが、自分の前の出席者が毛筆で書いていると、サインペンを取り上げるのがためらわれます。 葬儀のときも同じことが起こりますし、それらの際に持参するお祝い袋、ご霊前の袋への署名も、正式には毛筆となります。 少なくとも、それらにパソコンは使えません。 最近は毛筆でも、簡易毛筆(筆ぺん)がよくおかれるようになりましたが、最低でも、この筆ペンで自分の名前を書かざるを得なくなります。この筆ペンも、実はたいへんむずかしいものです。 また、正装をしているのに、それらの筆が使えないと、どうしても最初から卑屈になります。「筆が使えないのでサインペンを貸してください」というだけで、品格が一段も二段も落ちる気がしてしまいます。 これに対して、若い女性が披露宴の受付で、さらさらと署名している姿を見ると、 「どこのお嬢さんだろ?」と、思わず顔を見てしまいます。 それだけで、奥ゆかしい教養がうかがわれることでしょう。 ★ 毛筆が上達する三つのアドバイス たしかに「人は見た目が9割」ですが、挨拶したあとは、もう見た目だけで勝負できないのです。 なかには女子アナのように、笑顔とおしゃべりで勝負していけるタイプもいますが、それでも彼女たちの結婚相手は、率直にいうと、そう上流とはいえません。 たしかに金銭的には恵まれているお相手かもしれませんが、ひと言でいうと軽い男たちです。 むしろ独身時代のほうが気品のあるタイプが多いくらいで、結婚して何年かたつうちに、あの気品はどこへ行ってしまったんだ?と思うほどです。 それは夫としての教養が足りないからであって毎日毎日、愚にもつかない会話を交わしているうちに、輝いていたものが、すべて妻から消え去ってしまったからです。 そうならないためには、結婚後こそ、知性美を磨く必要があります。 しかし、できればシングルのうちに、毛筆の基礎を学んでおくことです。かりに年賀状を毛筆で出していたら、必ずある人の目に止まります。 あるいは祝儀袋の署名が毛筆だったら、上司は必ず目をつけるはずです。それこそパソコンの腕前を抜きん出るよりも、毛筆(ペン字でも同じですが)の腕を上達させるほうが結婚でも出世でも、はるかにプラスでしょう。 もし、アドバイスするなら、 @ 毛筆の小筆だけ、先生について学ぶ A 自分の名前だけ、特に練習する B 中腰でも署名できる訓練をする この三点だけでも習練を重ねることです。 また中でも三番目の中腰とは、パーティーや会合では、腰をかがめて署名しなければなりません。この形で筆を使うのは、意外にむずかしいものです。 手首も肘も使えないからです。正座して書くのとはまったく違うだけに、家で何回も練習しておくことです。 思いがけぬ賞賛を受けるはずです。 |
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